セキセイインコは比較的寒さに強い鳥ですが、はじめから屋内で飼われているインコは気温の変化に対応しづらく、季節の変わり目などに体調を壊してしまう個体も多いです。
インコにとっての最適な温度を維持し、快適に過ごせる様に工夫しましょう!
セキセイインコの適温は何度?
- 生後一年未満の幼鳥・・・25度〜30度
- 雛、病鳥、老鳥・・・28度〜32度
- 元気な成鳥・・・20度〜25度
特に季節の変わり目は、急に寒くなるなどの激しい温度変化で体調を崩すインコも多いです。
こまめに温度計をチェックし、気をつけるようにします。
ただし、過保護になる必要はありません。
2年目以降の健康な成鳥は、様子を見ながら少しずつ寒さに慣らしていきましょう。
最低でも15度以上、できれば20度くらいを目安にしましょう。
おすすめの保温方法
雛と成鳥、それぞれ保温の仕方が異なります。
雛の場合
まだ挿し餌をしている雛はプラケースで保温します。
プラケースにヒーターを入れると、雛が触れてやけどしたり、床材に当たって火事になる可能性も考えられるので、おすすめはケージの中にプラケースを入れてケージ全体を温める方法です。
この方法だと、雛をケージデビューさせるときもケージを怖がることなくスムーズに移行できます。
- ケージを一面のみ開けて組み立て、その中にプラケースを置きます。
- ペットヒーターはケージの内側に設置。
- ケージの上からバスタオルなど布を被せる。
温度計は雛の近くに設置し、こまめに確認してください。
タオルで全面を覆ってしまうと温度が上がりすぎたり、酸欠になる恐れがあるので隙間を開けて様子をみてください。
サーモスタットを設置すると温度が上がりすぎるのを防げます。
使い捨てカイロの使用は注意!
使い捨てカイロは発熱時に酸素を消費するので、プラケースの中に入れて使用すると酸欠になる恐れがあり、大変危険です。
また、急に温度が上がりすぎたり、体に長く触れていると低温やけどの危険もあります。
病院までの移動などで、使い捨てカイロを使用する場合、必ずケースの外側に当てて使用し、酸素の通り道を確保してください。
成鳥の場合
ペットヒーターをケージ内に設置すると、インコが乗ってやけどしたり、コードをかじったりして危険です。
ヒーターはケージの外に設置し、ビニールでケージ全体を覆い保温する方法がおすすめです。
- 木材などで支柱を作り、ビニールシートを貼り付ける。
- ビニールに触れない様に、ヒーターをブックエンドなどに立てかける。
透明のプラダン(プラスチックダンボール)も加工しやすいのでおすすめです。ホームセンターなどで購入できます。
温度計も設置し、暑がっていないか、寒がっていないかよく観察するようにしましょう。
ペットヒーターはマルカンの保温電球が使いやすいです。20Wだとそれほど暖かくならないので40Wがおすすめです。
数時間使っているとカバーがかなり熱くなるので、鳥が直接触れないように注意しましょう。
サーモスタットはこれを使っています。
以前はダイヤル式の簡易的なものを使っていましたが、細かい設定ができず不安だったので、爬虫類用のサーモに買い換えました。
大きな液晶パネルで温度確認もしやすく、照明(UVライトなど)のON/OFFも設定できるので、重宝しています。
わが家の保温環境
毎年試行錯誤を重ね、わが家はこのような手作りの保温ブースで冬を過ごしています。
※わが家は窓が二重窓になっていて、冷気が入らず、直射日光が当たらないので、窓の前に置いています。防寒対策をしていない窓だと、寒くなると思うので気をつけてください。
以前は全面ビニールでしたが、天井部分と背面をプラダンにするだけで、温度が2〜3度上がりました。
うちはケージが2つなので大掛かりなものになってしまいましたが、ケージひとつだけなら透明のプラダンを箱状にして被せるだけでも暖かくなります。
側面と前面は餌や水を取り付けるので、ビニールで開閉しやすくしています。
敷き紙を取り替えやすくするためと、酸欠を防ぐために、下の方に10cmほど隙間を開けています。
ヒーターは人間用のパネルヒーターを使用しています。
これだけだとそんなに暖かくならないのですが、ビニールやプラダンで覆うとケージ全体がしっかり温まります。
人間用なのでやけどや火事の心配も少なく、安全に使うことができます。体調を崩した時などは、保温電球も併用しています。
まだ改善の余地はありそうですが、今年もこれで冬を乗り切ります。