病気と健康

インコがメガバクテリア症になったら?症状や治療費のこと

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雛から大切に育てている我が家のインコが1歳になった頃、急に体調を崩し動物病院へ駆け込みました。

 

獣医の診断は「メガバクテリア症」。人間の世界ではあまり聞かない病名ですが、最悪の場合は命を落とすかもしれない病気ですと言われ本当にショックでした。

 

幸い、発見が早かったので投薬だけで完治し、今はすっかり元気です。

メガバクテリアはセキセイインコに多い病気なので、その時の体験をもとにメガバクテリアについてまとめました。

 

メガバクテリアとは?

メガバクテリアは真菌(カビ)の一種で、鳥の胃に感染する酵母様真菌のことです。

発見当時は「巨大な細菌」と考えられていたので「メガバクテリア」と呼んでいたそうですが、その後真菌であることがわかり「Avian Gaster Yeast(鳥類の胃の酵母)」略して「AGY症」と命名されたそうです。

 

最近は菌の学名「Macrorhabdus ornithogaster」から由来して「マクロラブダス症」とも呼びます。舌を噛みそうですね…。

 

動物病院や飼育書によって呼び方は違いますが、「メガバクテリア症」「AGY症」「マクロラブダス症」は同じ病気のことです。

 

 

感染経路と発症

主な感染経路は親鳥から吐き戻しで餌をもらったとき、また、感染している鳥の糞との接触、求愛による給餌行動により感染します。

感染してもすぐに症状が出るとは限らず、ストレスや換羽で免疫力が落ちたときに発症します。

 

我が家のインコの場合も、ちょうど季節の変わり目で換羽のときでした。ダイエットもはじめた頃だったのでストレスもあったかもしれません。

 

主に3歳以下の幼鳥や若鳥に発症することが多いそうです。

 

 

症状

メガバクテリアは胃に寄生して、胃炎や消化不良など胃の障害を起こします。

主な症状は、嘔吐、食欲不振、元気がなくなる、体重の減少、未消化便、下痢便など。

症状が進行すると胃から出血するため黒い便をしたり、吐血することもあります。胃からの出血が慢性化すると貧血により死亡するケースもあります。

 

胃がボロボロになる前に、とにかく早期発見が大切です。気付きやすい症状は嘔吐だと思います。

うちのインコは、はじめは乾いた餌を数粒パラパラと首を振りながら吐き出していました。喉に餌が詰まったのかな?と思い、もう少し様子を見ることにしましたが、2日後、粘着質のある吐瀉物をケージの端まで飛び散るほど、ドババッと吐いたのでこれはただ事ではない!と急いで病院へ駆け込みました。

 

セキセイインコは発情して餌を吐き出すこともありますが、その場合は首を縦に振り、足元にゲロゲロっと吐き出します。

病気の場合は、首を左右に振り吐瀉物を撒き散らし、顔や頭が汚れることもあります。

 

 

治療方法

病院ではレントゲン検査と便検査をし、便の中にメガバクテリアが検出されたので病気が確定しました。

 

治療法は、処方された抗真菌剤を飲み水に溶かして毎日与えます

 

最近では薬剤が効かない耐性株もあるらしく、処方された薬でよくならない場合は皮下注射を行うとの説明でした。

 

薬の効果を確認するためにも、投薬をしながらも何度か便検査をすることになります。

便検査で菌がなくなっても、まだ胃の粘膜内に隠れている場合があるので、最低45日間の投薬と、投薬終了後も定期的な検査が必要になります。

 

 

治療費と診察スケジュール

病院や症状により異なるので、あくまでも参考程度にご覧ください。

1日目/初診

レントゲンと便検査によりメガバクテリア症の発覚。

診察料     1,200円
レントゲン検査 6,500円
便検査     1,200円
便グラム染色  1,500円
内服薬     1,870円
処方調剤料   3,080円


合計     15,350円+税

レントゲン検査はやっぱり高額ですね。処方調剤料は薬1つにつき220円。14日分なので220円×14日で3,080円。これもちょっと高い…。

 

初診から1週間後/2回目の診察

薬がよく効いたみたいで、2〜3日で嘔吐も治まり体調は回復。だけど、検査のため通院します。ついでに、同居しているもう1羽のインコも感染していないか診てもらいました。結果、メガバクは検出されず。

再診料      600円
便検査     1,200円
内服薬     1,870円
処方調剤料   3,080円


合計      6,750円+税

もう1羽の検査費用も別途かかっています。

 

初診から3週間後/3回目の診察

もう糞に菌は出なくなりましたが、投薬は続きます。

内訳は前回と同じ


合計      6,750円+税

 

初診から5週間後/薬のみ

この日は検査はなく2週間分のお薬だけもらいに行きました。インコは自宅で留守番です。

内服薬     1,870円
処方調剤料   3,080円


合計      4,950円+税

 

初診から7週間後/4回目の診察

投薬は終了です。検査でも問題はなく、ひとまず完治です。今後は定期的に検査をしましょうという感じです。

再診料      600円
便検査     1,200円


合計      1,800円+税

 

投薬期間56日間

かかった費用の合計35,600円

 

結構かかりましたが、治ってよかったです。命には変えられないです。ネットで調べてみるとここの病院はちょっと高めみたいです。2万円台で収まっている方もいるみたいです。

 

ちなみに投薬中は薬以外の水分を取らないように野菜、水浴びは禁止。同居インコとの接触も禁止です。念のため、家中の止まり木やおもちゃを熱湯消毒しました。

 

病気にならないことが1番望むことですが、ほとんどの病気は早期治療で治ります。少しでも異変に気付いたら動物病院を受診するようにしてくださいね。

 

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